上肢(腕・肘・手など)を
骨折された方へ
手や腕の骨折は、とくに利き腕である場合、不自由な生活を余儀なくされます。可動域の制限や、神経損傷などの症状を残すことも少なくありません。上肢の骨折治療は専門性の高い分野で、専門医による治療が必要となることもありますので、治療についてもご相談ください。
適切な後遺障害の認定を受け、適正な損害賠償金額を獲得するためには、交通事故の専門的な知識に加え、医学知識も必要となります。当事務所は、交通事故の事件を数多く解決してきた実績があり、必要に応じて医師面談も行ってきました。その経験から適切なサポートをすることができます。
上肢骨折の症例別解説
交通事故でよく見られる上肢の骨折としては、上腕骨骨折、橈骨骨折、尺骨骨折、手根骨(舟状骨、三角骨、月状骨、有頭骨など)があります。
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鎖骨遠位端骨折
肩関節に接しているため、肩関節の可動域制限を残しやすい骨折です。まずは、リハビリで動かしていくことが重要です。
外科的手術を選択することもありますが、肩の手術は難しく、病院選びも重要となりますので、ご相談ください。
可動域制限が残ってしまった場合、可動域を測定し自賠責に後遺障害を申請します。 -
上腕骨骨折
上腕骨近位端骨折(腕のつけ根の骨折)では、肩関節に接しているため、肩関節の可動域制限が残りやすくなります。関節拘縮が起きないようリハビリを実施し、可動域制限が残ってしまった場合、可動域を測定し、自賠責に後遺障害を申請します。可動域に応じ後遺障害が認定されます。
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橈骨骨折、尺骨骨折
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・運動障害
肘関節に近い部分(近位端)、手関節に近い部分(遠位端)の骨折では、関節に接しているため、可動域制限が残りやすくなります。
リハビリでしっかりと動かして関節拘縮を防ぎ、それでも可動域制限が残ってしまった場合、可動域を測定し、自賠責に後遺障害を申請します。 -
・痛み、痺れ
前腕部には橈骨神経、尺骨神経が走行していますので、神経を損傷し、痺れ、痛みが残ることがあります。
その場合、神経伝導速度検査を実施して神経の損傷を立証した上で、後遺障害の申請を行います。
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舟状骨骨折
手根骨は小さいため、レントゲンでは分かりづらく、CTを撮影した方がよいでしょう。
舟状骨は、血流が悪い場所であるため、骨癒合が得られにくく偽関節化しやすいところです。また手関節に接しているため、手関節の可動域制限が残りやすいです。
治療としては、まずは超音波で骨癒合を促し、効果がなければ、骨移植を検討することになります。ここは手の外科の専門領域で、専門医の診察が必須です。病院選びもご相談ください。
痛みが残った場合は、後遺障害診断書に偽関節と記載していただき、後遺障害の申請をします。
手関節の運動障害を残しやすい骨折でもあります。リハビリでしっかりと動かして関節拘縮を防ぎ、それでも可動域制限が残ってしまった場合、可動域を測定し、自賠責に後遺障害を申請します。
交通事故による上肢骨折の
解決事例
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