遷延性意識障害とは、どのようなものか

1.遷延性意識障害とは
遷延性意識障害とは、重度の昏睡状態(意識障害)が続く病状をいいます。
交通事故によるものが多く、頭部外傷を原因とするものです。
日本脳神経外科学会が定める基準では、以下の6要件を満たす状態が3か月以上経過したものをいうとされています。
①自力で移動することができない。
②自力で食事をすることができない。
③尿失禁状態にある。
④声を出しても意味のある発語はできない。
⑤簡単な命令に応ずることはあっても、それ以上の意思の疎通ができない。
⑥目で物を追うことはあっても、認識することはできない。

 

2.ご家族の抱える問題
事故まで元気だったご家族が、事故により意識不明の重体となり、そのまま意識が戻らないのですから、ご家族の心痛は甚大です。ご本人だけでなく、ご家族の人生までもが事故により一変してしまいます。
ご家族は、次のような問題に直面します。
① 介護の負担
怪我の急性期の治療を終え容態が安定すると、病院から退院や転院を求められます。その期間は、一般的に90日程度です。
それからは、3か月ごとに病院を転々とし(受け入れてくれる病院を探すのも大変ですし、近い病院が見つからないこともあります。)、あるいは、ご自宅で介護することになり介護に追われる生活となります。
② 収入の途絶
遅延性意識障害になった方が、一家の大黒柱である場合には、収入が失われることになります。

 

3.自賠責保険における後遺障害の認定
自賠責保険において、遷延性意識障害は後遺障害第1級となります。
自賠責保険より4,000万円(上限値)が支払われますので、まずはこの請求をして状況を安定させます。
脳のCTを見れば脳室の拡大が確認できますし、ジャパン・コーマ・スケール(意識レベルのテスト)の数値が2桁あるいは3桁となるなど、症状が重いだけに後遺障害の立証に苦労することはありません。自賠責保険で後遺障害の等級が認められなかったり、保険会社から後遺障害の等級を争われることは、通常はありません。

 

4.争点になるのは
むしろ、保険会社から争われ裁判でも争点になりやすいのは、①将来の介護費用②後遺障害による逸失利益です。
①将来の介護費用
遷延性意識障害の後遺障害が残った場合、将来にわたり介護費用がかかり続けますので、その費用をきちんと賠償してもらうことが極めて重要です。
介護の実態に即し、施設の費用や、ご自宅で介護する場合の職業付添人による介護費用等が認められています。ここは、保険会社は懸命に争ってきますので、介護の実態や将来の予定、見込まれる費用などを丁寧に立証していくことがポイントです。詳しくは別の記事に記載しています。
②後遺障害による逸失利益
遷延性意識障害となり収入が失われますので、「事故がなければ得られたであろう収入」を逸失利益として請求することができます。
とくに、事故にあわれたのが一家の大黒柱であるような場合、収入が絶たれることになります。ご家族にとっては、損害賠償金は、生活していくために必要なものとなりますので、(保険会社の基準ではなくて)裁判所の基準で、適正な賠償を受ける必要があります。

 

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