中足骨折、後遺障害なし
治療途中から
当事務所に依頼
最終賠償金額 200万円
事故の状況
自転車を運転し十字路の交差点に進入したところ、右側から交差点に進入してきた自転車と衝突しました。
受傷
衝突により転倒し、第2中足骨骨折、第3中足骨骨折、第4中足骨骨折の傷害を負いました。
当初の医院での対応
当初の医院では、事故から2か月近くギプス固定し、ギプスを外すと、リハビリもなく、歩くよう指示されました。痛みがひどく、とても歩けないと伝えても、医師は「歩き方が悪いからだ。姿勢も悪い。無理にでも歩きなさい。」などと言うばかりでした。
ご相談、ご依頼の経緯
どのように治療を進めていけばよいのか苦慮され、また保険会社の対応にも苦痛を感じていましたので、ご相談、ご依頼いただきました。
弁護士費用特約がなく、当事務所の着手金無料・成功報酬方式でご依頼いただきました。
他の病院への転院
もうあの病院には行きたくない、違う病院に移りたいとのお話しでしたので、私が知っている病院をご紹介しました。その病院は、医師が親身になって診てくださり、丁寧にリハビリをしてくれるところです。
診察を受けたところ、骨折箇所は骨癒合しているものの、前の医院でリハビリをしていなかったため、骨萎縮が生じている、本来であれば、1か月程度でギプスを外し、少しずつ足に体重をかけていかなければならなかったということでした。
医師の指示により、病院でのリハビリ、自宅での自主トレーニングをしました。まずは、スタッフの肩に手を置いてゆっくり歩く、自宅ではテーブルに手をつきながらゆっくり歩くといった動作から始め、少しずつ負荷を上げていきました。リハビリを続けたことで、痛みが軽減していき、歩けるようになってきました。転院してから約6か月が経った頃には、杖なしで歩けるようになりました。
保険会社の対応、訴訟提起
保険会社は弁護士に委任し、弁護士は、事故から約3か月で必要な治療は終了しているとして、治療費の支払を拒否しました。休業損害も支払えないとのことでした。
到底納得できるものではありませんので、早々に交渉を打ち切り、訴訟提起しました。
訴訟での立証、医師面談の実施
訴訟では、必要な治療期間がいつまでなのかが主たる争点となりました。治療期間により、慰謝料、休業損害が決まります。
私は、主治医との面談を実施し、骨の状態、治療経過、相当な治療期間などを詳しく聴き取り、その内容を私が文書にまとめて医師の署名捺印をいただき、意見書として裁判所に提出しました。
訴訟では、レントゲン画像を指摘しながら、高度な骨萎縮が生じており、治療が必要な状態であったことを丁寧に論じていくよう心がけました。
裁判上の和解の成立
裁判所より、当方の請求に沿った内容で和解案が提示され、相手方も受諾したことで、裁判上の和解が成立しました。
賠償額は200万円となりました (当方過失40%)。
ポイント
病院選びの重要性
当初の医院は、非常に評判の悪い病院で、他にも同じような声を多く聞いていました。
疑問を感じたら、病院を変えることも、ときに必要だと思います。
今回は、良い病院をご紹介し、丁寧に診ていただいたことで、症状が改善していきました。
治療期間の立証
訴訟では治療期間が主たる争点となりました。単に「まだ痛いから治療が必要だ」と主張するのでは不十分で、レントゲン画像を指摘しながら、骨萎縮があること、いまだ改善途中であることを論じていきました。
ご紹介した病院は、交通事故の患者さんが多い病院で、何度も面談していますが、いつも親切にご対応くださる医師なので助かります。今回も、状態を分かりやすくご説明いただき、意見書の作成も快くご了解いただきました。
ご相談いただいた時点では、痛みがひどくて歩けない、保険会社が支払ってくれないという散々な状況でしたが、何とか治療の目処がつき、適正な賠償を受けることができ、安堵しました。