高次脳機能障害のご相談は、
ご家族もご同席ください
交通事故により頭部に衝撃を受け、脳に損傷を負い、認知障害、行動障害、人格変化などを生ずるものを高次脳機能障害といいます。
高次脳機能障害のご相談は、ご本人だけではなく、ご家族の同席をお願いしています。
高次脳機能障害のケースでは、ご本人に障害の自覚が乏しいことが多く、ご本人のお話だけでは、どのような問題・障害が生じているのかを把握できないからです。
それ故、ご家族に同席していただき、
- 事故後どのような障害が現れるようになったのか
- どのようなことができなくなったのか
- どのような問題が起きているのか
といったことを、お聞きしていくようにしています。
高次脳機能障害の症状
高次脳機能障害の症状には様々なものがありますが、典型的なものとしては、以下のものがあります。
-
01
記憶障害
- 日付が分からない
- 自分のいる場所が分からない(迷子になる)
- 何度も同じことを質問する
- 新しい出来事を覚えられない
-
02
注意障害
- 一つの作業を集中して続けられない
- 気が散りやすい
-
03
遂行機能障害
- 計画を立てられない
- 順序立てて行動することができない(買い物など)
- 複数のことを同時にできない
-
04
人格変化
- ささいなことで猛烈に怒るようになった
- 怒ったり、笑ったり、泣き出したり、感情をコントロールできない
- 子供に戻ったように幼稚な言動をする
-
05
失語症
- 相手の話を理解できない
- 自分の思いをうまく言葉にできない
- コミュニケーションをとりづらい、話が噛み合わない
-
06
運動障害
- 歩いていてよくつまずく
- どもる、口ごもる、うまく言葉を話せない
高次脳機能障害の特徴
-
01
医師に見落とされやすい
医師の最大の関心事は、当たり前のことですが、まずは命を助けることです。高次脳機能障害を残すような人の多くは、事故で脳を損傷し、命に危険のある状態で救急搬送されます。
医師は、外科的手術などにより脳の器質的損傷を治すことを考え、それに関する知識や技術は十分に持ち合わせていますが、認知障害や人格変化といった高次脳機能障害については、それほど注意が払われないことがあります。 -
02
本人に障害の自覚がない
認知障害、人格変化といった障害は、怪我をされた本人は、自覚がないことが多いです。
ご本人さんは自覚がなく、ご家族が「事故の後、おかしい。」と気付かれるケースが多いのです。
その結果、事故の後、退院してから、ご家族が「何かおかしい。前と違う。」と思われて相談し、高次脳機能障害が判明することが多くあります。
高次脳機能障害が
認められる要件
自賠責保険の後遺障害等級認定や裁判所において、高次脳機能障害と認められるための要件は、次のとおりとされています。この4要件はとても重要です。
- 診断書において、脳挫傷、外傷性くも膜下出血、急性硬膜下出血、びまん性軸索損傷など脳の器質的損傷を示す診断名の記載があること
- 脳損傷が、CT、MRIなどの画像で確認できること
- 頭部外傷後の意識障害が一定期間生じたこと
- 高次脳機能障害によるものと思われる症状(記憶障害、性格変化など)が現れていること
問題となるケース
上記の要件を全て満たすようなケースでは、自賠責でも裁判所でも問題なく高次脳機能障害が認定されますが、要件が欠ける、あるいは立証が不十分なケースも少なくありません。
次のようなケースでは、高次脳機能障害と認められるかどうかが、問題となります。
- 意識障害がない、あるいは軽微
- 脳の損傷がCT、MRIなどの画像で確認できない
- そもそも頭部外傷を伺わせる診断名の記載がない、あるいは、脳しんとうなどの軽微な診断にとどまっている
適正な賠償を受け取るために
弁護士に相談することを
おすすめします
骨折している場合は、治療期間が長くなりますので、それに伴って、賠償額に大きな違いがでてきます。治療期間が長い分、保険会社とやり取りをすることも多くなります。
治療の経過も見ていく必要がありますので、骨折している場合は、早い段階で弁護士に相談されることをお勧めします。
高次脳機能障害の立証は
安藤誠一郎法律事務所に
お任せください
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