- 脳障害・脊髄損傷
高次脳機能障害での症状固定のタイミング
症状固定とは、「医学上一般に承認された治療方法をもってしても、その効果が期待できない状態に達したとき」をいいます。「治療を続けても、これ以上は改善が見込めない」という状態になったときを症状固定といいます。
高次脳機能障害の場合は、頭部外傷後の脳室拡大は1~数か月(多くは3か月)で完成するものとされています。この間は、脳の損傷が進んでいる状態です。
脳室拡大等の脳の症状の進行が止まっても、高次脳機能障害の症状が固定する訳ではなく、通常はリハビリにより機能が回復していきます。
このリハビリにより、1~2年の間は、高次脳機能障害の症状が改善していきますので、症状固定はその後となります。
目安としては、1年、1年半という期間、リハビリを続け、リハビリによる改善が見られず、改善の見込みがないとされた時期に症状固定することになります。
症状固定のタイミングは重要で、主治医とも相談しながら決めていきます。