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「警察に届けないで」、「人身事故にしないで」と言われたら
交通事故の相手方から、事故現場で
「警察に届けないでほしい」
「人身事故にしないでほしい」
と頼まれることがあります。
その際に
「保険に入っているので、賠償はきちんとする」
「人身事故になると仕事ができなくなるので、何とか人身にしないでほしい」
などと頼み込まれ、応じてしまう被害者の方もいらっしゃします。
しかし、後々、被害者の方が苦労することになりますので、応じてはなりません。
1.交通事故証明書を発行してもらえない
警察に事故の届出をしないと、交通事故証明書を発行してもらえず、保険金請求に支障が出ます。
警察に事故の届出をしていても、人身事故の届出をしていなければ、人身事故の交通事故証明書が発行されませんので、自賠責保険に請求する際に支障が出ます。
2.実況見分が行われない
警察に届け出ない、あるいは、警察に届け出ても物損事故の場合は、実況見分が行われません。
後々に過失割合でもめたときには、実況見分調書が重要な証拠になるのですが、実況見分が行われていないのですから、事故態様を立証する証拠がなく、水掛け論になってしまいます。
「ちゃんと対応してくれるのだったら、いいか」と思い、警察への届出をしないと、被害者の方が苦労を強いられることになります。必ず、警察への届出はきちんとしておきましょう。